シンデレラ城そっくりの豪邸732棟が廃墟に…12年経った今も1棟も完成せず
トルコ・イスタンブール近郊の小さな山間部に、まるでディズニー映画から飛び出してきたような“お城”がずらりと並ぶ住宅街がある。だがそこには住む人の姿はなく、今ではすっかり「ゴーストタウン」と化している。
このプロジェクト「ブルジュ・アル・ババス」は、2014年に建設がスタート。732棟もの3階建ての城塞風ヴィラを建てる計画で、ゴシック調の尖塔や手すりが特徴で、シンデレラ城を彷彿とさせるデザインだった。価格は37万〜53万ドル(約278万〜400万円)と、自分の城を持てるにはお手頃な値段。実際、販売用パンフレットも作られ、半数以上が主に湾岸諸国のバイヤーに先行販売されたという。
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原因は建設開始直後から次々と降りかかったトラブルだ。まずがれきの処理が環境法違反だと指摘され、さらに1年後には作業員が賃金未払いで抗議。請負業者は次々に撤退し、訴訟合戦に発展した。加えて軍事クーデター未遂や悪天候も重なり、工事は大幅に遅延。販売も国の不安定さでストップし、資金繰りが悪化した開発業者は破産に追い込まれた。
2022年の時点で1棟も完成しておらず、587棟が半完成のまま放置。風雨にさらされ、多くの建物で水害が発生しているという。
2024年にはクウェートの首長がエルドアン大統領を訪問した際に、このプロジェクトが話題に上ったとも報じられた。また同年、開発元サロット・グループの代表アデム・テクギョズ氏はイギリスメディアの取材に対し「冬は寒いので建設を止めている。来夏には再開する準備をしている」と語っていた。
しかし2026年現在、サロット・グループのオンライン上の痕跡は消え、再開の兆しはない。夢の城下町は結局、誰も住まない“おとぎ話の幽霊村”として、山間に静かに佇んでいる。
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