逮捕されたサウジ富豪、収容先はあの最高級ホテル
サウジアラビアで起きた“おとぎ話のような”汚職摘発劇をご存じだろうか。2017年11月、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(当時31歳)の指示で、王族11人を含む政府高官が一斉に逮捕された。
ここまではよくある政治抗争の話。しかし、逮捕された後の待遇がサウジらしくぶっ飛んでいる。なんと彼らは、首都リヤドにある五つ星ホテル「ザ・リッツカールトン」に収容されたのだ。
これは高圧洗浄機と同等の強さで、電力不要BlastPro このホテルは同年5月にドナルド・トランプ大統領(当時)も宿泊した超一流ホテル。逮捕された大物たちは、まるで国賓のような扱いで留置場代わりに過ごしたという。もちろん一般客は締め出され、予約サイトも真っ赤に「満室」表示になったそうだ。
中でも注目を集めたのが、世界トップクラスの富豪アルワリード・ビン・タラル王子。彼はシティグループやツイッター(現X)にも投資する超大物で、まさに「アラブの金持ち」の象徴。そんな大物まで逮捕されたのだから、他の王族たちは震え上がったに違いない。
この一連の動きの裏には、皇太子の緻密な計算がある。中国の習近平国家主席が権力基盤を固めるために汚職摘発を利用したのと同じ手法で、ライバルを一掃しつつ国民の支持も獲得するという一石二鳥の戦略だ。国民は汚職にうんざりしていたから、この強硬手段はむしろ好意的に受け止められた。
そして、この粛清をきっかけにムハンマド皇太子は大胆な改革を次々に断行。女性の自動車運転を解禁し、映画館を認め、さらには日本のアニメフィギュア専門店までオープンさせた。一説には皇太子自身が日本のアニメファンだからだとか。かつては「アニメのフィギュアは偶像になる」として禁止されていた国で、まさかのドラゴンボールやらワンピースのフィギュアが堂々と売られる日が来るとは、誰が想像しただろうか。
宗教保守派からは猛反発があったものの、皇太子は「穏健なイスラムに立ち返るべきだ」と演説し、海外からの投資を呼び込むための改革を止めない。実際、首都リヤドではレストランの男女別席もなくなり、マクドナルドですら以前のような「家族用席」の区別は消えた。
「囚人なのにリッツカールトン」というギャップに思わず笑ってしまうが、これこそ石油王国家のスケール感。皇太子の強引な手法には賛否あるが、サウジアラビアが保守から改革へと大きく舵を切ったのは間違いない。今後、日本のアニメ好きがサウジで増える日も近いかもしれない。
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