26年前の切断遺体、DNA解析で16歳少女と判明 犯人服役も身元不明のまま
2000年11月、米マサチューセッツ州チェルシーの駐車場で、10代少女の切断された遺体が見つかった。絞殺後、遺体を切断したことを認めた男はすでに収監されていたが、被害者の名前はまったくわからないまま、四半世紀以上が過ぎた。
ところが今年6月、突如として身元が判明。遺体は、当時16歳だったティファニー・ブラッドリーさんと確認された。事件から実に26年近く経っての“名乗り”だ。きっかけは、DNA分析と書類記録を組み合わせた「調査遺伝子系図」という手法。ここ10年で急速に発展し、これまでに数十件の未解決事件を解決に導いてきた。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro ブラッドリーさんの家族は、彼女を「輝くような笑顔を見せる明るい子どもだった」と振り返る。彼女は2000年11月に行方不明になり、そのまま消息を絶った。発見現場から約480キロも離れた場所で、遺体は見つかったのだ。
捜査の突破口を開いたのは、民間の法科学企業「オスラム」だ。同社は3年前、遺体のDNAプロファイルを作成したが、遺体の状態がひどく、DNAも「ひどい状態」だったと創業者CEOのデービッド・ミッテルマン氏は語る。それでも、新聞やSNSの記録、公共のDNAデータベースを駆使して丹念に系図を埋めていき、FBIがブラッドリーさんと兄弟との一致を確認。身元特定に至った。
非営利団体「DNAジャスティス」の共同創設者シーシー・ムーア氏は、この手法が大きな注目を集めたきっかけとして、2018年に公表された「黄金州の殺人鬼」事件を挙げ、「それですべてが変わった」と振り返る。FBIもその後、調査遺伝子系図チームを新設。ブラッドリーさんのケースもその流れで解決した。
同じく先月には、1975年にアイオワ州のミシシッピ川で発見された若い女性の遺体が、当時15歳のシェリル・リン・エドワーズさんと判明。妊娠10週だった彼女の死因は頭部の銃撃だった。いずれも公共のDNAデータベースが鍵を握っている。
技術の進歩と、自ら遺伝子情報を登録する人の増加が、長年埋もれた悲劇を次々と白日のもとにさらしている。犯人だけが知る“名無しの遺体”が、ようやく名前と人生を取り戻した瞬間だ。
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